手形廃止で増える「でんさい」|ファクタリングとの違い・メリットを比較

公開日: 2026年6月10日 ・ 最終更新日: 2026年8月24日 ・ 監修: 税理士監修 ・ 34回閲覧
最新トレンド。手形廃止で増える「でんさい」。ファクタリングとの違い・メリット比較

2026年度末に向けた紙の約束手形廃止を背景に、取引先から「でんさい」への移行を求められる法人が増えています。でんさいは手形に代わる電子記録債権として、事務負担や紛失リスクの軽減につながる有効な仕組みです。

一方で、でんさいだけで全ての資金繰り課題が解決するとは限りません。支払期日までの資金ギャップ、取引先の対応状況、急ぎの資金化、取引先に知られずに進めたいニーズがある場合は、ファクタリングとの違いを理解して使い分けることが重要です。

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でんさい(電子記録債権)とは?手形との違いを簡単に整理

でんさいとは、株式会社全銀電子債権ネットワーク(でんさいネット)が取り扱う電子記録債権を指します。紙の手形と違い、債権の発生、譲渡、決済を電子的に記録・管理する仕組みです。

紙の現物を扱わないため、紛失・盗難リスクの低減、郵送や取立にかかる事務負担の軽減、印紙税や郵送費などのコスト削減につながる可能性があります。

紙の手形と違う点

紙の手形は、現物の発行、保管、郵送、取立などの実務が発生します。でんさいは電子的に記録されるため、紙の現物がありません。ただし、自社だけが対応していても、取引先がでんさいに対応していなければ運用は進みにくくなります。

でんさい割引とは何か

でんさい割引とは、支払期日前のでんさいを金融機関等で割り引き、早期に資金化する方法です。考え方としては、従来の手形割引に近いものとして理解できます。

急ぎの支払いが迫っている場合は、でんさい割引だけで間に合うかを早めに確認する必要があります。「今日中・数日以内に資金が必要」「取引先の対応確認を待てない」という状況なら、ファクタリングなど別の資金化手段も比較しておきましょう。

でんさいとファクタリングの違いを比較

でんさいとファクタリングの違いを比較した図解
項目 でんさい割引 ファクタリング
資金化スピード 金融機関等の審査・手続きに左右される 必要書類が揃えば短期間で進められる場合がある
取引先の関与 でんさいでの取引が前提 2社間なら取引先に通知せず進められる場合がある
審査で見られる対象 金融機関との取引状況、債権内容など 売掛先、請求内容、取引実態、入金予定など
向いている会社 取引先もでんさい対応済みで期日まで余裕がある会社 急ぎ・非通知・柔軟な資金化を重視する会社

資金化までのスピード

でんさい割引は、金融機関等の審査や手続きが必要です。ファクタリングは、必要書類が揃っていれば、短期間で進められる場合があります。

取引先に知られるかどうか

でんさいは、取引先との電子記録債権のやり取りが前提です。2社間ファクタリングは、利用会社とファクタリング会社の2社で契約する方式で、取引先に通知せず進められる場合があります。

償還請求権・買戻しリスクの違い

どちらの方法でも、契約前に手数料、入金額、支払不能時の扱い、通知の有無、必要書類を説明してもらうことが重要です。

ノートパソコンを操作する手元

でんさいが向いている会社・ファクタリングが向いている会社

でんさいが向く会社とファクタリングが向く会社を比較した図解

でんさいが向くケース

ファクタリングが向くケース

でんさいだけでは資金繰りが足りないときの選択肢

スマートフォンとファイルを持つ手元の俯瞰

でんさいに移行しても、入金期日までの待ち時間は残ることがあります。急な仕入れ、外注費、給与、税金など、支払いが先に来る場面では、でんさいの期日まで待てないことがあります。

でんさいとファクタリングは、どちらか一方だけを選ぶものではありません。でんさいで管理できる取引はでんさいを活用し、急ぎの資金化や非通知ニーズがある場面ではファクタリングを検討する。こうした使い分けが、移行期の資金繰りでは重要です。

PMGに相談するメリット(でんさい移行期の資金繰り整理)

PMGに相談するメリットをまとめた図解

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よくある質問

でんさいとファクタリングは併用できますか?

でんさいで管理できる取引はでんさいを活用し、急ぎの資金化や取引先非通知を重視する場面ではファクタリングを検討する、という整理ができます。

でんさい割引とファクタリングはどちらが早いですか?

一般的には、でんさい割引は金融機関等の手続き・審査が必要です。ファクタリングは必要書類が揃えば短期間で進められる場合があります。

取引先がでんさいに対応していない場合はどうすればよいですか?

取引先がでんさいに対応していない場合、請求済みの売掛金があれば、ファクタリングなど別の資金化手段を検討できます。

手形廃止までに何を準備すべきですか?

取引先のでんさい対応状況、自社の売掛金管理、入金サイト、資金繰り表を整理することが重要です。

まとめ|でんさい移行期は、自社に合う資金化手段を早めに確認する

でんさいは、手形廃止後の有力な選択肢です。電子記録債権として支払・回収を管理でき、紙の手形に比べて事務負担や紛失リスクの軽減につながります。

ただし、取引先の対応状況、資金化スピード、取引先に知られたくないニーズ、急な支払いには注意が必要です。でんさいだけで足りない場面では、ファクタリングが補完手段になります。

大切なのは、制度そのものを選ぶことではなく、自社の資金繰りに合う方法を選ぶことです。

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